録音音源：

1951年 8月　N.Y. / Tristano's Apartment　でのプライベート録音

主な収録ＣＤ：

Royal Jazz「More Unissued Vol.1」

PHILOLOGY「BIRD'S EYES Vol.1/4」

1951/ 8
(as )C.P.
( p )Lennie Tristano
(ds )Kenny Clarke ( brushes on phone book )

1. All of Me
2. I Can't Believe That You're in Love with Me

　トリスターノは淡々とパーカーのバックをつけており、ケニークラークは電話帳にブラシを使ってリズムを取っているものの、ほとんど聞こえない状態。おかげでパーカーのサックスも、本来のバウンスする感じが薄れて淡々とメロディーがつづられていくような印象です。実際はバリバリの演奏なんだろうと思うんですが（この日の演奏が加工されて収録された「BIRD」のサウンドトラックを聴いているとそうおもいます）。

　そんなわけで淡々とすすんでいく演奏からは、身体が躍動する感覚とは別の、パーカーの演奏の説得力をおもい知らされることになります。それでいて、言いたいことは確実に言い切ってこちらに伝わってくるものの、それが本来どこに、だれに、向けられたものなのか推し量りかねるという、あてどのない不思議な感覚を覚えます。
　「I Can't Believe That You're in Love with Me」の最後の１コーラスを聴いていると、このフレーズは何のために誰のために存在するのだろうとおもいます。アパートの一室にはかなく消えてしまうには説得力のありすぎるフレーズです。ソロの最後の一吠えは何に捧げられたものなのだろう、と考えてしまいます。

　紹介しているこの文はなんだか良く分からない説得力の無い文ですね。
　まあ聴いてみてくださいな。

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